レリダージュ・ド・シャス・スプリーン
「憂いを払う」シャス・スプリーン
格付けシャトーに匹敵する実力を持つシャトー・シャス・スプリーンのセカンドラベル。
フランス語で「憂いを払う」の意味のシャトー・シャス・スプリーン。1821年、このシャトーに滞在した英国の詩人バイロンが命名したと言われています。1976年に以前のオーナーから買収されて以降、シャトー運営に関することなどが見直され、より高品質なワインが造り出されるようになりました。格付けシャトー並みのクオリティと知れ渡って久しいにもかかわらず、未だに10年以上熟成したボトルも控えめ価格で味わえる稀有な存在です。
日本では、漫画「神の雫」(7巻)に登場したことでも広く知られ、ペガサスに乗って旅をするイメージと紹介されました。彼らが所有する畑はメドックからポイヤックに抜けるシャトー街道沿い、マルゴーとサン・ジュリアンの間に位置しています。シャトー・シャス・スプリーンのあるムーリスは、メドックで最も小さいアペラシオンですが、並はずれた多様性を持つテロワールがあり、ピレネー山脈とガロンヌ河由来の砂礫だけで構成された土壌から、粘土・石灰質の土壌まで、それぞれが補完しあうように広がっています。
特筆すべきは一貫して上質なワインを生産する点。グレートヴィンテージの際は三級のシャトーと同等の評価を受けることもしばしばあります。シャス・スプリーンのワインは、このアペラシオンのテロワールの多様性を反映しており、厚い砂礫の層に植えられたカベルネ・ソーヴィニヨンからはフレッシュさとミネラル感が、粘土が石灰岩を覆う土壌で育ったメルロからはまろやかさと口当たりの優しさがそれぞれ感じられます。
透明度の高いルビーレッドの色調。グラスに注ぐと、ブラックチェリーやラズベリーのような黒・赤系果実のアロマに、スミレや湿った土、クローブなどのスパイスのニュアンスが広がります。繊細なタンニンが感じられる滑らかな口当たり。フレッシュかつ濃厚な果実味の後に、香ばしいオークの風味を纏った余韻が続きます。カジュアルに愉しめるクラシカルな1本です。
レリダージュ・ド・シャス・スプリーン
- その他
- レビュー
- 生産地域 : フランス・ボルドー地方オーメドック地区
- 格付け : A.Cオーメドック
- 生産者 : シャトー・シャス・スプリーン
- 色/タイプ/容量 : 赤/ミディアムボディ/750ml
- 葡萄品種 : カベルネ・ソーヴィニョン
メルロ